航空宇宙工学は,人類の活動領域拡大に必要な先進工学分野を開拓する学問です。本専攻の教育目標は,力学を基礎とした工学理論の習熟と,航空宇宙機開発特有のシステム工学の探究を通して,総合性および高度な専門性,国際性を身に付けた研究者・技術者・教育者を養成することです。航空機および宇宙機の運用領域が拡大することによって生ずる課題を発見する能力と独創的な考案によって課題を解決する能力を涵養することを目指します。そのため本専攻では,次のようなカリキュラムポリシーを設定しています。
航空宇宙工学は,人類の活動領域拡大に必要な先進工学分野を開拓する学問です。工学の諸分野の中でも,航空機および宇宙機という特定の対象である「ビークル」を目的とする学問分野であるという点で航空宇宙工学は非常に特異な存在であると言えます。本専攻の教育目標は,力学を基礎とした工学理論の習熟と,航空宇宙機開発特有のシステム工学の探究を通して,総合性および高度な専門性,国際性を身に付けた研究者・技術者・教育者を養成することです。そのため本専攻への入学を目指す人には,次のことが期待されます。
航空宇宙工学専攻カリキュラムポリシー
航空宇宙工学は航空機および宇宙機という特定の対象を目的とする点で特異な存在であり,その理念はこの特質と一体の関係があります。まず第一の理念は総合性です。航空宇宙機では常に機能と重量を勘案しつつ最も合理的な形態を生み出す必要性から,分野間の相互連携が行われます。第二の理念は数理的理解です。すなわち極限状態で航行する航空宇宙機の設計には,数理モデルを構築して演繹するという過程が不可欠となります。第三の理念は科学的方法論の重視です。極限環境を克服するには,これまでの自然科学の成果を広く利用することはもとより,新たに数多くの実験を合理的に実施して,数学モデルによる検証と予測を行うという過程をとることが必要です。
さらに,航空宇宙工学に関わる技術者や研究者に共通する資質として,航空機や宇宙機,さらには空と宇宙に関する情熱を挙げざるを得ません。空を飛ぶことは太古からの人類の夢でした。今,100年の航空機の歩みの後,宇宙へ,星々へと旅立つことが,人類のさらに大きな夢となっています。この夢の追求に参加できる喜びが,航空宇宙工学に携わる者の共通の絆です。
航空宇宙工学部門における教育の理念も,このような特質から生まれ,各専門分野において,基礎となる物理現象からの数理的理解を主眼とし,しかも他の分野との総合的な連携を重視した教育を行っています。
航空宇宙工学専攻で開講されている全講義のシラバスは,下記サイトをご覧ください。